十字軍の時代へ  


 バシレイオス1世が開いたマケドニア王朝(867年〜)の時代には、ビザンツ帝国は息を吹き返す。国力を充実させ、文化面での発展も著しかった。バシレイオス2世は禁欲的な軍人皇帝として、ブルガリアを制圧し、イスラムとの戦いにも勝利する。中世ビザンツ帝国の最盛期を演出した。しかし彼の死後、1025年以降は、無能な王が続く。下のコインのロマノス3世もその中の1人である。

ロマノス3世  1028-1034 フォリス銅貨  11.5g  28−30mm
表: イエス・キリスト
裏:十字架と 銘「IS-XS / bAS-ILE / bAS-ILE」

1071年、セルジューク朝トルコに破れ、小アジアを奪われた。また西からはノルマン人に攻撃される。1081年、皇帝アレクシオス1世コムネノスが即位し、セルジューク朝に対抗すべくローマ教皇へ援軍を要請した。ここから「十字軍」が始まる。

■第4回十字軍
 1202年、第4回十字軍の矛先はイスラムではなかった。なんとビザンツ帝国が攻撃された。コンスタンティノープルが陥落し、フランドル伯ボードゥアンがラテン王国を建てた。これによりビザンツ帝国はいったん断絶した。ビザンツの皇族たちは旧領の各地に亡命政権を樹立した。トレビゾンド帝国・ニケーア帝国・エビロス専制候国である。キリキアのアルメニア王国は、ビザンツ帝国とは別にキリスト教国としてイスラムに対抗したアルメニア人の国家である。

■トレビゾンド帝国 ヨアンネス2世 アスペル銀貨 1280〜1297年
2.74g 23mm

表 : 聖エウゲネス像
裏 : ヨアンネス2世像
■キリキア・アルメニア王国  レヴォン1世  11981219年
28.mm  7.4g
表:レヴォン1世の肖像とアルメニア文字で「アルメニア人の王レヴォン」
裏:十字架と2つの星アルメニア文字で「シスの地にて発行」

 ※ビザンツ帝国解体以前から存在したキリスト教国家である。

この後、亡命政権の中からニケーア帝国が力を付け、ビザンツ帝国を再興した。しかしかつての大帝国の面影はない。1453年、オスマントルコによりコンスタンティノープルは陥落し、ビザンツ帝国も滅びる。



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