カニシカ王の銅貨  仏陀像

クシャン朝 カニシカ王  2世紀  銅貨 15.7g 
表:カニシカ王の立像   裏:仏陀立像

■1000分の1 3000分の1
 カニシカ王貨幣の裏には、ミトラ神や女神ナナなど、当時信仰されていた神々の像が刻まれている。その中の一つに、仏陀像もある。その仏陀像の貨幣は、数が少ない。銅貨の場合、千から3千枚に1枚ぐらいの割合であると言われている。

■仏陀の姿
 コインのブッダ立像の図案は、左のようなバリエーションがある。本品のコインがこの中のどれに当たるのかは、摩耗が激しくで確定できない。

 中世の西欧諸国では、必ずと言ってよいほど、キリスト像や聖人像をコインに刻んでいる。東洋ではどうか。イスラム教では偶像崇拝はタブーなので、神像があるはずがない。
 仏教の場合、東アジアでは、仏陀の像を記した貨幣というのは、存在しない。貨幣に神像を記す習慣はないからである。

 世界で唯一、ブッダ像が入ったのが、このカニシカコインである。ギリシャ文明の流れと仏教とが合流したことで生まれた。仏陀の姿もヘレニスティックである。
■カニシカ王と仏教
 仏教を篤く敬ったインドの王は、古来より マウリヤ朝アショカ王・インド・グリーク朝メナンドロス王・そしてクシャン朝カニシカ王と言われている。しかし、カニシカ王が実際に仏教徒であったかどうかは分からない。カニシカ王の貨幣には、インドのバラモン神・ゾロアスター教の神など、様々な宗教の様々な神が記されている。仏教だけに限ったことではない。ただ、仏教に対して保護的な立場だったことは確かなようである。 


仏教・仏像との関連については、本サイト内の別項にて詳しく述べている。

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