シルクロードの貨幣 Bチャッチ地方

 チャッチ地方は、タシケントを中心とするシルダリア盆地を指す。ソグド地方とは距離的に近いが、ここでは中国穴銭タイプはほとんど発行していない。初期の銅貨は打刻製で、厚みがあり、表が凸面・裏が凹面となる。ギリシャ式の製法である。中世の銅貨は鋳造で薄い。

 貨幣のデザインには、この地方独自の意匠のものが多い。ササン朝の影響はあまり見られないように思える。王と王妃の並んだ正面像の銅貨がある。このような例はビザンチン帝国金貨に見られる。このように、西方色が加味された土着性の強い貨幣が多い。
 



チャッチ地方の貨幣

チャッチ地方 都市国家 
発行者不明

2−4世紀  銅
2.7g 17mm
チャッチのタムガ
   →拡大画像
表 : 王の肖像   表が凸 裏が凹となった打刻     
裏 : タムガとソグド文字


チャッチ地方 都市国家 
発行者不明

7−8世紀  銅
2.4g 20mm
チャッチのタムガ
   →拡大画像
表 : 王と王妃の肖像  
    ※王と王妃の正面像を並べるのは、ビザンチン貨幣に例がある。その影響か。    
 
裏 : タムガとソグド文字


チャッチ地方 都市国家 
タルナビッチ王

7−8世紀  銅
2.2g 20mm
チャッチのタムガ
   →拡大画像
表 : ユキヒョウ     
裏 : タムガとソグド文字で王の銘:「タルナビッチ」
●コイン表のユキヒョウについて

ユキヒョウは、ネコ科の動物のなかで、最も標高が高く寒い環境、標高2700〜6000メートルの高山に生息する。

インド〜ヨ−ロッパには、ライオンを王権のシンボルとした例は多い。この地では、ユキヒョウこそが王権の象徴となるべき動物だったのだろう。


 参考文献
 :月刊「収集」2004年7月 平野伸二氏 掲載文 
 :文明の道 B海と陸のシルクロード NHK出版
 :世界史年表・地図  吉川弘文館
 :アジアの歴史と文化G中央アジア史 角川書店

 :WWFジャパン ホームページ
 :MSN Encarta -Map of The World

@ソグド地方  Aホラズム地方  Bチャッチ地方  Cセミレチエ地方

コインINDEXへ

inserted by FC2 system