イスラム・アッバース朝

 イスラム・アッバース朝の最盛期は、カリフ「ハルン・アル・ラシード」の時代である。

イスラム アッバース朝  
ハルン・アル・ラシード 
786−809年頃  
ディルハム銀貨 
2.8g 24mm
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■表の周囲部分の銘文
「アッラーの名において、このディルハムは、er-Rafiqatにて190年に製造された」
※へジュラ暦190年=西暦806年  
※er-Rafiqat:現在のシリアのラッカ

 NHK出版の「文明の道 Cイスラムと十字軍」によれば、このハルン・アル・ラシード銀貨が北欧のスウェーデンから多量に発見されたそうだ。下図のようにバルト海のビルカ島から出土した。

 以下、「文明の道Cイスラムと十字軍」から引用する。

 バイキング世界の大きな交易センターだったビルカには、多くのバイキングの墓が残されている。その墓から、副葬された大量のイスラム銀貨が発掘された。かつてこの地を支配していたスウェーデン系のバイキングたちは、ロシアの諸河川を経由してイスラム世界やビザンツ帝国へ進出し、交易活動を行っていた。


バルト海に浮かぶビルカ島
「文明の道 Cイスラムと十字軍 NHK出版」より
 

 また、ハルン・アル・ラシードは名君として有名であるが、それよりむしろ「千夜一夜物語」に登場することで知られている。「アラビアンナイト」の世界の王様である。
 それを調べていたら、アニメ「ドラえもん」にも登場していたことが分かった。


●あらすじ
絵本「アラビアンナイト」の世界に、しずかちゃんが迷い込んでしまった。しずかちゃんを救出したいが、タイムマシンでも物語の世界には行けない。しかし、物語の中に実在の人物がいれば・・・・・。ハルン・アル・ラシードが実在した。この王のところへタイムマシンで行き、そこから物語の世界へ・・・。

 ※アニメながら、結構歴史の重みがあるではないか。感心。



 コインの銘文については、しらかわ氏に教えていただいた。しらかわ氏のHP「コインの散歩道」は非常に興味深い。必見である。

ディルハム銀貨の銘文については次の項のNo.17に記載されているので参照されたい。
  →「コインの散歩道」 One Coin Stories

参考文献
 :文明の道 Cイスラムと十字軍 NHK出版
 :世界史年表・地図  吉川弘文館
 :ドラえもん関係のホームページ
 


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