スペイン フェリペ2世  アルト(高地)ペルー ポトシ銀山


スペイン植民地  高地ペルー(ボリビア) フェリペ2世(1556−1598年)
8レアル銀貨  37mm  27.32g 「ポトシ」ミント 
表:盾形紋章(スペイン王家 フェリペ2世)  
裏:4分割の盾  カスティーリャ(城) と レオン(ライオン)の紋章
形状は、コブコイン(正円でなく不定形)

 このコインは銀の産出現場であるポトシで製造されている。ポトシでの造幣は1574年以降であり、図案がフェリペ2世(1556〜1598年)であるので、1574〜1598年に製造されたものといえる。

■スペインの新大陸進出(参考として:赤字は日本史)
1492年     コロンブスのアメリカ(西インド諸島)到達
1519〜22年 マゼラン一行の世界一周
1521年     スペイン(コルテス)がアステカ王国(メキシコ)を滅ぼす。
1532年     スペイン(ピサロ)がインカ帝国(ペルー)を滅ぼす。
1538年     スペインが高地ペルー(ボリビア)を支配
1543年     ポルトガルが種子島に鉄砲
1545年     高地ペルー(ボリビア)のポトシに銀鉱発見
1549年     フランシスコ・ザビエル来日

■ポトシの銀鉱
 現在のポトシ市は、標高約4,000 m で、人が住む都市としては、世界最高地点である。ポトシは銀採掘によって栄えた都市で、1546年に建設。鉱山名は、セロ・リコ銀山という。
 16〜17世紀、ポトシの銀産出量は世界一であった。労働力は原住民のインディオであったが、過酷な労働と精錬に用いた水銀中毒により、インディオ人口が激減した。新たにアフリカからの黒人奴隷も連れてこられた。

■太陽の沈まぬ帝国
 16世紀、フェリペ2世の時代はスペインの最盛期である。スペインが大航海時代を征し、太陽の沈まぬ帝国と呼ばれた。
 新大陸からは膨大な量の銀が、スペイン本国にもたらされた。それまでは、ヨーロッパにおける銀の支配者はフッガー家であった。南ドイツから産出する銀を、フッガー家がおさえていたのであるが、新大陸産の銀の量は、ドイツの銀とは桁違いである。これ以降、フッガー家は没落していく。また、新大陸産の銀は、大西洋・太平洋を舞台とする世界貿易システムを支配した。

 このコインの時代はスペインの全盛期であり、「カリブの海賊」はまだ出現していなかった。当時の海賊行為といえば、イングランドによるスペイン船襲撃である。超大国スペインに対して弱小国イングランドがとったのは、女王エリザベス1世公認の海賊行為である。その親分がアルマダ海戦で有名なドレ−クである。イングランドがねらったのが、上のような8レアル銀貨を満載したスペイン船であった。

 パイレーツ・オブ・カリビアン(カリブの海賊)は、国家とは無関係で、イギリスやフランスなどからの逃亡者が結束した無法者集団である。スペインの国力が落ちる17世紀から現れ、1700年代初め頃をピークとしている。

 


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