怪物 スフィンクス? 

スペイン :カストゥーロ  BC2世紀後半 あるいはBC1世紀  銅貨  28mm  17.07 g
表:ディアデム(はちまき)をした男  裏:右向きに立つスフィンクス 前に星

■ヒスパニア(スペイン)のカストゥーロ
 カストゥーロはスペイン南部の内陸部にある。第2次ポエニ戦争(219BC〜201BC)では、ヒスパニアにおけるカルタゴの拠点の一つとなった。第2次ポエニ戦争は、スキピオ率いるローマ軍がカルタゴのハンニバルを破った。ここからヒスパニアはローマの支配下に入っていく。このコインは、ローマ支配下のヒスパニアのケルト人発行のコインであろう。表の男性像をアウグストゥスとする説もある。

■スフィンクス
 スフィンクスでまず思い浮かぶのは、エジプトのスフィンクスであろう。これは、王家を象徴する神聖なるものである。ファラオとライオンを重ね合わせている。エジプトには、最高神アモンの聖獣である雄羊の頭とライオンの体というスフィンクスもある。

 一方、ギリシャやメソポタミアのスフィンクスは、ライオンの体に人間の女性の顔、鷲の翼を持った怪物となる。

 ギリシャ神話では、スフィンクスは、旅人を捕らえて「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何か」という謎を出して、間違った者を食べていた。しかし、オイディプスに「それは人間である。」と答えられ、身を投げて死んだ。

 左の画像は、ギュスターヴ・モロー作「オイディプスとスフィンクス」の一部である。ウィキペディアから拝借した。

■奇妙な姿
 このスペイン(ヒスパニア)のコインの像は、スフィンクスともグリフィンとも呼ばれている。グリフィンは、鷲の上半身とライオンの下半身という組み合わせである。コインの顔は人面である。これは、グリフィンというより、スフィンクスとしたい。

 さて、これがスフィンクスだとしても、かなり奇妙な姿である。体は、ライオンというより鹿のような細い体。翼もごく細い。人面であるが、頭には兜らしきものがある。スフィンクスをヒスパニアのケルト人がアレンジしたためであろうか。

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