ポントス王国 ミトリダテス6世 

ポントス王国  アミソス(トルコ北部の黒海沿岸都市)発行 
ミトラダテス6世の発行 :85~65BC頃製  銅貨  31mm  19.37 g
表:ヘルメットを被ったアテナ神  
裏:剣とメドゥーサの首を持つペルセウスと横たわるメドゥーサの死体

■ポントス王国
 ポントスは、アレクサンドロス帝国崩壊後に分裂したヘレニズム国家の一つである。ミトリダテス6世の治世、版図は最大となる。ギリシャ文化の国家であるので、上のコインのようにギリシャ神話がモチーフとなっている。

 ミトリダテス6世は、BC92年、隣接するアルメニア王国のティグラネス2世に自分の娘を嫁がせ、同盟を結んでいる。ポントス王国もアルメニア王国も、この時期が最盛期であった。上地図は、その2国の最大版図時を表している。この地図を見て分かるように、2国が同盟したのは、対ローマ戦略である。この時期のローマは共和制で、勢力を拡大しつつある。
→ リンク:古代アルメニア王国のページへ アルメニア王国 ティグラネス2世 95-56BC 銅貨
ローマへの敵対心
 ミトリデタス6世のコインに刻まれているのは、ギリシャ神話の英雄ペルセウスと怪物メドゥーサである。髪の毛がヘビで、見る者を石に変えてしまう怪物メドゥーサ。ペルセウスは、このメドゥーサを直接見ないように、磨き上げた盾に映して近寄った。直接見ると石になってしまうからである。そして、見事その首をとった。
 ミトリダテス6世は、自身をペルセウスになぞらせ、強敵ローマをメドゥーサになぞらせている。ローマへの敵対心がこのコインに表れている。

 ヘレニズムの雄として、ローマに対抗したミトリダテス6世であったが、3回にわたる戦争の結果、ローマに敗れ去った。この後、ポントスはローマ支配下へと入っていく。皇帝ネロの在位中、完全にローマ属州となった。


リンク: 秋の星座物語「英雄ペルセウス」


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