勝利の女神ニケ  スポーツ用品になる 


■勝利の女神ニケ

 ニケは、ギリシャ神話の勝利の女神で、アテナの随神である。ゼウスの使者という役割もある。翼があり、勝者に授与する月桂樹の輪を持つ。

 ニケ像で一番有名なのは、ルーヴルのサモトラケのニケ像であろう。
 
 右のコインは、ギリシャからははるか彼方、北西インドのヘレニズム国家・インド・グリーク朝メナンドロス王のものである。


 リンク→インド・グリーク朝
ルーヴル美術館蔵
サモトラケのニケ像
200BC頃
インド・グリーク朝
メナンドロス王  
160−145BC

 ニケは、手の上に乗って表現されることも多い。

 左画像は、セレウコス朝シリアのアンティオコス7世 (138-129BC) コインの一部である。アテナの手の上に乗っている。 

 右の画像・インド・グリーク朝 アンティアルキダス(145−135BC)ではゼウスの手の上に小さなニケが乗っている。
アテナの手の上のニケ ゼウスの手の上のニケ
リンク →セレウコス朝    リンク →インド・グリーク朝のインド的意匠

■ローマ神話ではウィクトーリアに
 ローマの神は、ギリシャの神と対応していて、同一視される。ギリシャ神話の勝利の女神である「ニケ」は、ローマ神話では「ウィクトーリア」になる。ラテン語のスペルは「Victoria」で、英語読みは「ヴィクトリア」である。女性の人名にヴィクトリアも英語「victory(勝利)」もこの女神に由来する。

 左のコインは、ローマ帝国のウァレリアヌス帝が 253−255年に発行したものである。勝利の女神ウィクトーリアが刻まれているが、この皇帝はササン朝ペルシャの捕虜になった。なんとも皮肉な結果である。   
 リンク →ローマ・ウァレリアヌス帝

■ナイキはニケ
 ギリシャ神話のニケ(NIKE)は、英語読みではナイキになる。スポーツシューズメーカーの「ナイキ」はこれに由来する。勝利の女神であるのでスポーツ用品にはぴったりである。


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