怪物 ゴルゴン

トラキア地方: アポロニア・ポンティカ 450BC〜400BC
ドラクマ銀貨:
14mm, 3.34 g  表:上向きの錨 左にザリガニ 右に「A」   裏:ゴルゴン

■ゴルゴン
 ゴルゴンとは、エウリュアレー・ステンノー・メドゥーサの3姉妹の総称である。醜く、頭髪はヘビである。顔を見た者は石になってしまう。
二人の姉は不死身であったが、メドゥーサだけは可死であったため、ペルセウスに討ち取られた。


 左の画像は、イタリアのバロック画家・カラバッジオの描いた「メドゥーサ」である。
■ゴルゴンの顔
 ゴルゴンといえば、我々は上画像のカラバッジオの絵のような姿をイメージする。しかし、古代コインにゴルゴンがデザインされる場合、例外なく口を大きく開けて舌を出す姿となる。かなり滑稽に見える。元横綱の「曙」が舌を出せばこんな顔ではないか。(失礼?)
 このコインでは頭髪のヘビをS字形で表し、顔の周囲に配置している。
 
■ゴルゴンは魔よけ
  コインのゴルゴン像は下ぶくれの滑稽な顔で、マンガ的である。表現がギリシャ的な写実主義からあまりにかけ離れているので、疑問に思っていた。調べていたら、アルカイック期の壺(540-530 BC)に同様の表現があった。画像はウィキペディアより拝借した。
 スフィンクスの間にゴルゴンの顔がある。口を大きく開け舌を出している。コインもBC5世紀の古いものなので、アルカイック期のゴルゴン像を踏襲しているといえる。
 奇怪なゴルゴンは、その魔力ゆえに魔よけとして用いられたようである。

→リンク : メドゥーサ・ペルセウスは「秋の星座物語 英雄ペルセウス」へ


コインINDEXへ

inserted by FC2 system