10世紀中頃のイスラム王朝

10世紀中頃の勢力図  【アッバース朝からの分離独立】

巨大な領土を支配したアッバース朝にも翳りが見え始める。領内から分離独立を果たした第1号は、「ターヒル朝」。821年の独立。


ターヒル朝 821〜872年
ターヒル朝の領主「ブン・アブドッラー
の名に加えて、アッバース朝のカリフ
「アル・ムタワッキル」の名も記されている。

独立はしても、宗教面ではカリフに従属す
るという形である。

ブン・アブドッラー発行(845〜862年)  タシケント製 : 銅 3.9g 26mm
 

ターヒル朝の後は、サファール朝・サーマーン朝・ブワイフ朝・ガズニ朝が、東方には史上初のテュルク(トルコ)イスラム国家のカラハン朝が立つ。

サーマーン朝 873〜999年
中央アジアに建国
サーマーン朝は、チュルク(トルコ)人奴隷を西アジア全域に供給していた。奴隷は奴隷でも、「マムルーク」という奴隷軍人である。これ以降、イスラムの軍事はマムルークが中心となる。
このコインは王朝最末期のもの。
サーマーン朝は、ガズナ朝とカラハン朝に挟撃されて滅びる。
 
ヌフ2世・マンスール1世発行(976〜997年)  銀 1.9g 23mm

ブワイフ朝 932〜1062年
ブワイフ朝は、イランを中心に建国し、さらにアッバース朝の首都バグダッドも占拠したそして、アッバースのカリフを保護する代わりにイラクの世俗政権を持つ大アミールの称号を得る。これ以降、アッバースのカリフの権威は地に墜ち、ブワイフ朝の意のままになる。
滅亡は、セルジューク朝トルコによる。
 
Majd al-Dawla 発行(997〜1029年)  銀 5.3g  32mm

ガズナ朝 977〜1187年
開祖は、サーマーン朝に仕えたチュルク(トルコ)人マムルーク(奴隷軍人)。
左コインのマフムードは、サーマーン朝を滅ぼし、インドにも進出した。カスピ海からガンジス川上流に至る広大な領土を獲得した。
11世紀には、セルジュークトルコに西部を奪われ、東部は12世紀末、インドのゴール朝に滅ぼされる。

 
マフムード 発行(998〜1031年)  銀 3.6g  23mm

カラハン朝 9世紀中頃〜1212年
カラハン朝は、チュルク民族としての最初のイスラム国家。この王朝のもと中央アジア東部ではイスラム化が大きく進んだ。
西部カラハン朝はセルジューク朝トルコに、東部カラハン朝は西遼に滅ぼされる。
 
Nasr b.Ali Ilek + Ahmad Ali 発行(1009〜1010年)  銅 3.5g 28mm  サマルカンド製


コインINDEXへ

inserted by FC2 system