コインの上の文字  ブラフミー文字から


■ブラフミー文字から派生した文字

 南アジア・東南アジアのインド文化圏の文字は、ブラフミー文字が母体となっている。ブラフミー文字はサンスクリット語の仏教経典を記したので、その変形文字は日本にも「梵字」として伝わっている。

■トカラ語をブラフミー文字表記
?〜6世紀頃 クチャ周辺

中国の西域である東トルキスタンでは、トカラ語をブラフミー文字で表記していた。亀茲(クチャ)の言語は東トカラ語あるいはトカラ語Bと呼ばれる。インド・ヨーロッパ語族では最東端になる。   
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■ブラフミー文字→チベット文字→パスパ文字
■チベット文字 7世紀〜現代 チベット
 ブラフミー文字から6世紀頃にナーガリーが、さらにデーヴァナーガリー文字が生まれる。7世紀、この文字をもとに、チベット語の表記に合うよう改良したのがチベット文字である。チベットの役人とインド僧の共同作業で完成した。   →拡大画像 

■パスパ文字 1269年〜1368年 中国
 1269年、チベット仏教高僧パスパが、元皇帝クビライの命によりチベット文字をもとに作成。モンゴル語音をを表記できるようになっている。元の公文書用の文字として規定された。速記には適さないので、一般にはウィグル文字系のモンゴル文字が使われる。今日残っているのも印章・碑文・貨幣などだけである。   →拡大画像

■ブラフミー文字→梵字
 
日本の仏教寺院で梵字を使用する。5世紀頃、ブラフミー文字がインドにおいてシッダマートリカー文字に発展し、その後中央アジアで悉曇文字として成立した。それが日本仏教でいう梵字である。

■ブラフミー文字→インド文化圏の諸文字

インドの紙幣に見える文字
現在インド紙幣に記された言語とその文字
※上から順に

アッサム語【ベンガル文字】
ベンガル語【ベンガル文字】
グジャラート語【グジャラート文字】
カンナダ語【カンナダ文字】
カシミール語【アラビア文字】
コンカニ語【デーバナーガリ文字】
マラヤラム語【マラヤラム文字】
マラーティ語【デーバナーガリ文字】
ネパール語【デーバナーガリ文字】
オリヤー語【オリヤー文字】
パンジャブ語【グルムーキー文字】
サンスクリット語【デーバナーガリ文字】
タミール語【タミール文字】
テルグー語【テルグー文字】
ウルドゥー語【アラビア文字】
ヒンディー語【デーバナーガリ文字】


上は現在インドの10ルピー紙幣である。
札の裏面の左にはインドで使用される13の言語が10種類の文字で書かれている。
これら現在インドで使用されている文字の中で、アラビア文字以外は全てブラフミー文字の子孫である。




下の画像は、インド以外の紙幣である。ブータンのチベット文字・カンボジアのクメール文字・ラオスのラオ文字など、これらも全てブラフミー文字の子孫である。
   
 
インド文化圏の国の現在紙幣
カンボジア・クメール文字

ブータン・チベット文字

ラオス・ラオ文字

タイ・タイ文字

バングラディシュ・ベンガル文字

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