北インド ヤウデーヤ族の鋳造貨幣


古代インド北部 3〜4世紀 ヤウデーヤ族

■ヤウデーヤとは
 ヤウデーヤ族は、古くから北インドに勢力をもっていた。AD2世紀の中頃、クシャン朝から分離独立した西クシャトラバに攻撃され、一度は滅亡の危機にさらされた。ヤウデーヤ族を取り巻くのは、北にクシャン朝・南に西クシャトラパであった。3〜4世紀のヤウデーヤは下のような貨幣を発行した。
ヤウデーヤ族

3〜4世紀

銅 10.9g
24mm


 
表(左): ヒンドゥー教の神・カルティケーヤ像 カルティケーヤはシバの子で軍神。スカンダとも言う。槍を持ち孔雀に乗る。このコインでも神像の右に孔雀が見える。カルティケーヤは仏教に取り入れられては、韋駄天となる。増長天傘下に属する三十二将の主席である。韋駄天は、佛舎利を盗んだ捷疾鬼(しょうしつき)を走って追いかけ捕らえた。ここから走るのが速い人を「韋駄天」と言う。

貨幣の文字はブラフミー文字:「ヤウデーヤ ガナーシャ ジャヤ(ヤウデーヤ人の勝利)」

裏(右):女神立像 ハス nandipana

■このコインは鋳造で制作
 ヤウデーヤ銅貨は鋳造である。古代インドの銀貨は打刻であり、また同時代のクシャン朝銅貨も打刻である。鋳造貨幣は珍しい。鋳造貨幣は、中国文化圏以外では、非常に少ない。なぜ鋳造で作成したのか?興味深いが理由が分からない。


    鋳造鋳型の写真や詳細については、このサイトに 
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月刊「収集」1989年11月号馬場定美氏
「古代〜古典期のオリエント・コイン(28)
古代インド ヤウデーヤの鋳造貨」


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