テオドシウス1世  


テオドシウス1世(治世379−395年) 
AE4銅貨  379−383年発行  
1.6g, 14mm
表銘:D N THEODO-SIVS P F AVG
裏銘:VOT V MVLT X

■最期の統一皇帝
 テオドシウスは、最後の統一皇帝であった。これまでローマ皇帝は分割で統治していたが、テオドシウスは一時的ではあるが、全帝国を一人で統治した。テオドシウスの死後は、西ローマ帝国・東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の2国として、別の道を歩む。二度と統一されることはなかった。

■キリスト教の国教化
 380年、東ローマにおいてキリスト教を国教化した。その後388年、西ローマでも古代ローマ宗教の廃絶を決定した。もはや、ユピテルやネプチューンなどの多神教の古代ローマではない。キリスト教(三位一体派)が、全ローマ帝国の国教となった。
 それにともなって、オリンピア競技(古代オリンピック)も廃止した。古代ギリシャの神の祭典であるからである。一神教のキリスト教は、異教には厳しい。異教の神の像も神殿も破壊された。

■カノッサの屈辱の序章
 政治的には最高権力者の皇帝であるが、宗教的には神の僕である。宗教上では教皇の方が皇帝の上に立つ。キリスト教では教皇が皇帝を破門することもできることになる。それは、ローマ教皇と神聖ローマ皇帝との軋轢「カノッサの屈辱(1077年)」で有名である。
 この序章と言うべき出来事が、テオドシウスにもあった。司教アンブロシウスによる皇帝テオドシウスの破門である。テオドシウスは8ヶ月間は抵抗したが、ついに屈し一介の司教の足元に許しを請うた。キリスト教がローマ帝国に勝利した。 時代は、キリスト教が支配する中世へと入っていく。

 


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