戦国鏡 山字文鏡

 漢字の「山」の字が斜めに傾いたような文様が、囲んでいる。このようなものを「山字鏡」と呼ぶ。「丁字鏡」や「T字鏡」と呼ぶ学者もいる。戦国時代に盛行した文様である。山の字数により、三山鏡・四山鏡・五山鏡・六山鏡があるが、山字鏡のほとんどは、山が4つの四字鏡である。本品もその四山鏡である。

 四山鏡の製造は戦国時代前期~中期である。山の字が細長いものは、時代が新しい。山の字が太く短い方が、古い。本品は古いタイプなので、戦国時代も早期に近い。地紋は羽状地紋である。

 産地は、当時の銅鏡の大産地「楚」の国の可能性が高いが、現在の河北省易県からも「鏡笵(鋳型)」が出土している。(左画像参照:図説「中国古代銅鏡史」より)
見ての通り、4つの山字の配置の崩れ具合など、本品とそっくりである。

 山の文様の意味は、漢字の「山」であるとする説・雷文や獣文の変形である説があるが、未確定である。



山字文鏡  D:11cm
戦国前期 
BC5世紀末~4世紀頃

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